On the Road

スピリチュアル妄想録
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エネルギー(下)エネルギー(下)
(2008/08/28)
黒木 亮

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読み終わった。圧巻。圧倒的な取材力に裏打ちされた高いレベルの経済小説を書けるのは日本では黒木亮さんだけだろう。

この人の著作の特徴はフィクションとノンフィクションがない交ぜになっているところ。フィクションのところでも、偽の固有名詞を使いつつ、事実関係はノンフィクションというところもあり、面白い。そのあたりを見極めながら読むのも楽しい。

以下メモ。(固有名詞は本書の通り)

・山本周五郎「ながい坂」

・製油所の新設には、土地や港湾設備を除いても2-3000億必要で、先進国は新設に慎重。特に米国では、厳しい環境規制もあり、過去30年製油所は新設されていない。

・JBICがサハリンBに乗りきなのは、資源確保という名分もあるが、解体の危機にさらされているため巨額融資で存在意義をアピールすること、退職職員を受け入れる商社のプロジェクトだから。

・JBICはOBを多く受け入れる企業の融資から優先順位をつけている。

・パイプラインの値段は大根と同じ。一キロメーター、百万ドル。

・アングロダッチの告発サイト

・サハリンBのLNGプラント建設には、千代田化工と東洋エンジニアリングのほか、韓国の大宇建設が参加。日本企業はトルコ人やロシア人をつかうが、韓国人を連れてきている。徴兵を経験しているため、根性がある。

・カルパースは2000億ドル、ABP(オランダ公務員教職員年金基金)は2000億ユーロを運用

・イラクの石油ガス枠組み法:既存の油田は引き続き石油省傘下の国営企業が所有・運営。新油田は外国投資を受け入れ、生産物の販売代金は、外資、中央・地方政府、でわける。

・北部クルド、南部シーア地域には石油はあるが、中部のスンニー地域には石油なし。特にクルド地域はキルクークをはじめ一大油田地帯。

・イランの大統領は外交にはタッチできず、企業で言えば常務・専務クラス。核問題で権限を持っているのは、国家安全保障委員会事務局長のアリ・ラリジャニ。イランはハメネイ師が最終権限を持っており、その下でNSCや大統領が役割分担する集団指導体制。

・サハリンBがLNGの販売契約したのは、年間で日本向け540万トン。日本の総発電量の20分の1.プーチンは、環境問題をたてに、この量のLNGを人質にとった。

・LNGは元々日本のためだけにあったエネルギーで、最盛期で世界のLNGの7割、今でも43%が日本向け。ロシアのガス輸出はパイプラインを使うもので、LNGの液化技術は持っていない。

・ロシア大統領が中心となる重要会議は、月曜の閣議と土曜の安全保障会議。前者は経済閣僚が中心で、内容もホームページで公開。後者の参加者は、大統領、首相、第一副首相、国防相、上下院議長、外務大臣、内務大臣、FSB長官、SVR長官など。会議は非公開。国防に関する議題が中心だが、シベリア開発の話まで決めており、明らかにロシアの最高意思決定機関になっている。

・アザデガンは、日本側開発権のシェアを10%に引き下げ、のこりをNIOC(イラン国営石油会社)に譲ることで合意。

・プーチンの個人資産は300億ドルをくだらない。民営化される企業の株式を特権手で手に入れるなどする。それが、周辺の人物に満遍なく分配されるシステム。

・EBRDは民営化を支援するための機関なので、ガスプロムが参加するプロジェクトには融資しづらい。また、EBRDのファイナンスがないとプロジェクトが成り立たないアディショナリティがないと融資できない。民間がファイナンスできれば融資をしないということ。

・プーチンはテレビ中継されている閣議で、ガスプロムのパイプラインのルート変更を突然命じ、メドベージェフの唖然とした顔を全国民にさらしたことがある。そうして、自分が権力者であることを示す。

・日本はEBRDに約9%出資しており、財務省と外務省の職員が出向している。米国は10%で最大の出資国。

・柏崎の原発は世界最大級。フル稼働すると東京電力の発電力の4分の1をまかなう。

・ 「金融の国際舞台で」
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