On the Road

スピリチュアル妄想録
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◇ 波乱の時代 グリーンスパン

波乱の時代(上)波乱の時代(上)
(2007/11/13)
アラン グリーンスパン

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読み終わり。これは面白い。読み応えあり。

アラン・グリーンスパン、多分いい人だと思う。この本を読んだ人の多くは、この人のファンになるのではないだろうか。
温厚でユーモアがあり、どこか冷めて物事を見ている人という印象を受けた。

中身については、青少年時代から引退までを種々のエピソードを絡めて語っている。
興味深かったのは、以下のような点。

・尊敬したり支持したりした人が、アダム・スミス、シュンペーター、ジョン・ロック、リバタリアンのアイン・ランドということからも分かるように自由主義者で、ケインズ主義や中央計画経済を軽蔑している。

・マクロ経済学というよりは産業統計を専門とするミクロの計量経済エコノミスト。
→やはり市場が完全に機能するミクロの世界をみてきたことも自由主義を信奉する裏づけとなっていると思う。

・米経済をつかさどる神のような評価を受けていた人であるが、実際の金融政策は暗闇の中を進むような確たる自信・根拠に基づくものではなかったことがわかる。理論というものは実態に先んじることはまずなく、絶えず未知の世界を切り開く先頭に立ち、勇気を奮って前に進んでいたという印象。
→この意味では、インフレターゲットというのは結構恐いというか、なかなか難しいことなのかも。

・また、中央銀行の本来の役割、すなわちインフレの制御というものの重要性も改めて気付かせてくれた。インフレというものに非常な恐怖心を持ち、景気に冷や水をかけてでもインフレを阻止せねばならないという強い信念を感じた。もちろん、そのような態度をとると当然時の政権とはうまくいかないことが多いが、グリーンスパン自身はいつもFRBの独立性を守ろうと努力した。
→逆に努力しなければ独立性は簡単に侵食されたのだろう。このあたり、最近の日銀の財金分離論と絡めても興味あり。

・ITバブルの時代の株価高騰には基本的には利上げで対応することは大きな影響を持たないと氏は考えた。なぜならそれがどれだけファンダメンタルズに影響を与えるか分からなかったし、上げたところで株価市場の高騰をとめることが出来ないと考えたから。
→株価とファンダメンタルズは基本的に密接に連動していると思っていたのだが、グリーンスパンは株価よりもまず実態経済の景気を見た。それも計量経済学者らしく、ミクロな統計を見ている場合が多かったようだ。(--の産業の在庫が逼迫、とかーーの雇用が減少とか)


→やっぱり、ケインジアンのようにマクロの社会工学的な発想をする人ではなく、ミクロの世界に神の存在、神の手を見るような人が、FRB議長として長い間米経済と世界経済をうまくリードしてきたというのは興味深い。なんか、上手くいえないけど、そういう人のほうが人間のおろかさ・弱さ、神・自然の恐さ、というのをよく知っていて、敬虔・禁欲的・誠実に物事に向きえあえるんだとおもう。そういうのは特に経済の流れを読まなきゃいけない中央銀行には必要なのかも。
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