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スピリチュアル妄想録
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日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書)日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書)
(2009/03/19)
孫崎 享

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著者の名前は孫崎とおるかと思っていたが、ウケルらしい。

反米・陰謀論をそれなりに説得力を持って展開している。元外交官でそれなりの要職に会った人が、ここまで陰謀論を肯定的に唱えることは珍。


以下、メモ。

・05年の「未来のための変革と再編」は大きな転換点。日米同名をグローバルに展開するもの。

・自衛隊も安保の専門家の立場から政策提言を行うべきだが、田母神の例にも見られるようにその実力が伴っていない。

・米国安保関係者の見方。①日本人は安保問題を戦略・軍事の観点から理解できない。②日本の安保政策は米国がシナリオを書く必要あり、③日本人を説得するには安保で述べても分からないので、経済を絡ませて説得するべし。
→③はたしかにその傾向があると思う。国益というと経済の観点しかない人が多い。

・冷戦期に対ソ連用に日本の対潜水能力強化を米国がさせたかったとき、日本人には通じないから、石油・シーレーンの観点から説得し成功。

・孫子「上兵は謀をうつ。その次は交(同名)をうつ。その次は兵をうつ。その下は城を攻める。」日本は最も低い評価の城攻めを最大評価。日本の戦史を見てもそう。日本では山本五十六は高評価だが、海外の戦略家は落第点。安保関係者はスパイ小説などを読んで現在の謀を学ぶ必要。

・日本人は戦略的思考が弱く、謀略・陰謀論的な動きがでるとそれは有り得ないと思考停止。そもそも陰謀論的動きは表に出ないことを目指しており、発覚しない。100%の確証がないため責任ある立場の人は陰謀論にてをつけず、結果日本人が謀略を理解できなくなる。

・米国は国民の発言力がどの国よりも大きいため、国民を誘導する謀略がどの国よりも必要。真珠湾。トンキン湾事件。

・米国はソ連の対日参戦を望み千島列島という餌を与えた。日本に放棄させる千島列島の定義を曖昧にしておけば、日・ソは永遠に争い続けるという英国の意見具申書の存在。ジョージケナンも同趣旨の利点を述べている。

・第二次大戦後CIAが存在意義を問われるたびに「日本を見ろ、これがCIAの成果だ」

・日本のどこに陰謀を真剣に学ぶところがあるか。日本に謀をかける国からすれば、日本人が陰謀論を一笑に付して、知識人がそうした戦略に考慮を払わないことほどありがたいことは無い。

・ソ連崩壊後、軍の規模を維持することを米国は選択。北朝鮮・イラク・イランの脅威など。産軍複合体の利益。チェイニー。

・冷戦後すぐ日本が米国にとっての最大の脅威。政官財のトライアングルが一番の強敵とみなされその解体を米国は目指す。自民党は親米で無いと出世できないし、財界もビジネスとして交渉できる。が唯一国益の観点を持ち出す官僚が強敵。米国は日本の官庁の影響力排除にのりだし、マスコミも官僚批判に同調。官僚批判は社会の正義となった。

・日米構造協議で米国は交渉によりトライアングルの解体を図るが大蔵省などが抵抗。政・財にくらべ、官界は協力の意図無しと判断。その後大蔵バッシングの高まり。

・多くの人は今日の外務省の状況を見て親米一辺倒とみているが、歴史を振り返るとそれは常態ではない。

・米国の世界戦略で、日本とドイツの米軍が戦略的に最も重要。ドイツが20数パーセントの貢献に対し、日本は米軍駐留に75%を負担。

・米国からすれば自衛隊の貢献は大きな利益。米国が日本防衛の義務があるのに日本は反対の義務は無く非対称だから日本はより大きい義務を負うべきとの議論は成立せず。日本が負い目を感じる必要は無い。

・とある会議での外務省の発言「そんなことをしても米国は喜ばない」に愕然。

・小池百合子の証言。細川首相は米国に武村官房長官を外せといわれ、実行。自民党の中には米国に嫌われたら総理になれないという認識がある。

・核という非人道的で強力な殺戮兵器使用を正当化するためには、敵が獣であることを示す必要。

・クラウゼビッツの戦争論。①敵に意志を押し通すためには敵を無力化する必要。②力の行使に制限は無い。極限まで達せざるを得ない。リデルハートはクラウゼビッツは無制限の人命損失を正当化すると批判。

・核兵器を有する国はそれを用いず無条件降伏をすることは無い。一方その生存が直接脅かされていると信じるとき以外は核兵器使用の危険は冒さない。無条件降伏を求めないことを明らかにし、どんな交渉の枠も生存の問題を含まないことが米国の仕事。とキッシンジャーは述べているが、対北朝鮮もそのようなアプローチを取るべき。

・爆撃機を撃墜できるのは最大でも30%。ミサイル撃墜がそれより高い可能性でできると思えない。ミサイル防衛が実質的に無力であることを認識しないとと間違った防衛の優先順位をつけてしまい、第二次大戦のときのフランスのマジノ線と一緒になる。ドイツがマジノを迂回した戦略に脆弱。

推薦図書
・considering a war with Iran
・核兵器と外交政策 キッシンジャー
・クラウゼヴィッツ、リデルハート、孫子の戦略論
・同盟変貌 春原剛
・友か敵か アマコスト
・指導者とは ニクソン
・第二次世界大戦 チャーチル
・キッシンジャー秘録 キッシンジャー
・秘密のファイル 春名幹男
・合衆国崩壊  クランシー
・寒い国から帰ってきたスパイ ル・カレ
・イコン フォーサイス
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