On the Road

スピリチュアル妄想録
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
あの戦争になぜ負けたのか (文春新書)あの戦争になぜ負けたのか (文春新書)
(2006/05)
半藤 一利中西 輝政

商品詳細を見る


文芸春秋の戦争対談シリーズの一つ。シリーズの中では一番面子的にも良い配分で面白かった。
コミンテルンの影響、インテリジェンスの果たした役割など今後の更なる研究が待たれる。(まだ公開されていない史料もいくらでもあるので。)
後は、海軍の果たす役割に興味をもち始めた。


以下メモ。

・40年、国際情勢の表層だけを見ていれば三国同盟病むを無しという判断になる。5月からのドイツの電撃的な欧州での勝利。あまりの勝ちっぷりに世界史がかわる~勝ち馬に乗らなければとエリートが流れた。しかし9月にはバトルオブブリテンで英国空軍に叩きのめされる。

・日本の軍部は当時、中国戦線が長引くのはビルマからの英米の援しょうルートのせいと説明し、反英米感情が強まり。

・中国国民とは日中戦争はソ連が糸を引いていると考えていた。一番得をしたのはソ連。
陸軍内部にもコミンテルンとの関係者が多かったとされる。ゾルゲ事件。終戦期の近衛の上奏文(「特に憂慮すべきは陸軍内部の革新運動。満州事変からシナ事変、大東亜戦争は軍部内の意識手的計画」)。早期の戦争妥結のインセンティブは赤化革命の防止。

・東條の武藤章への不信はゾルゲ事件の関係。

・海軍は戦争は政治の延長と理解できず、日本外交を優位に進めるために海軍があることを認識せず。政治と一線を引いた純粋な人工的抽象的存在。テクノロジー先にありき。英国は貿易保護など実利の裏づけがあった海軍。結果、海軍と社会の断絶が拡大。

・日本のように海陸軍両方を強めようとした国は珍しい。

・補給を無視。44年以降150万から200万が補給線を絶たれたことにより死亡。餓死は全戦死者の70%

・アメリカは海軍のニミッツと陸軍のマッカーサーがもめても最後は大統領が決めれるが、日本は調整機能なし。陸と海を両方知るゼネラリストも存在せず。

・昭和天皇は各国の王朝が倒れる革命を何度も見てきた。この革命体験による内戦の恐怖が大きい。

・イギリスは軍令を王族が統制した。ビューリタン革命のときの悪夢。

・大元帥と天皇の人格を分けていた。陸軍も天皇自身も。

・昭和天皇の記憶のキャパシティの高さ。どの舞台がどこにいるかなど詳細に覚え、軍のごまかしを許さなかった。

・原敬内閣から5.15事件までの15年間は政友会と憲政会が相互に首相を出し、今の日本の政治レベルとは比べもにならないぐらい議会政治が高いレベルで機能していた。原敬が暗殺されなければ違ったものになっていたかもしれない。

・昭和初期の汚職ラッシュ、政治腐敗には男子普通選挙法が背景。二大政党制になったこともお互いが中傷を始めてスキャンダル合戦。結果政治への信頼が下がり昭和維新への期待。
→まさに今の日本の状況。

・議論のルールも無いから統帥権干犯で内閣を攻め、軍部にそんな議論が使えるのかと気付かせてしまう。

・戦争ほど新聞が儲かることはない。号外号外で大きな収入。埋める情報も無いから大本営の発表どおり。

・第一次大戦で英国はプロパガンダの重要性に築き、BBCのネットワーク作りに注力。

・潜水艦を大量に持っているのに、潜水艦参謀をおかず、成績順で低い人が潜水艦に送られたので輸送船攻撃等の有効活用できず。

・特攻という精神力の最大限、愛国心と抵抗を示したことは戦後日本の安全保障になっている。諸外国は特攻を知っているから冷戦期に日本に下手に手を出そうとは思えなかった。

・日本の組織の弱点は属人的な職人システム。素人にも作れる大量生産システムをつくらなかった。代替が聞いて持続可能なシステム。アメリカは能力の落ちる人がやっても機能するようなシステム。
→今の日本の組織にも当てはまる面あり。

・ミッドウェーの前に、シドニー、マダガスカル、カリフォルニアに攻撃を加えている。

・近代市民を無理やり徴兵し集めても侍にはできず、結局、万葉集的な叙情を持ち出し、「うみゆかば」的な古代の防人に回帰させるしかなかった。

・日本兵は一人当たり40キロという重装備。海没での死者は35万人。

・戦争前の日米交渉時、アメリカは「マジック」で日本の外交電報を読んでいたが、日本もアメリカの電報を解読しハル国務長官の出方を呼んでいた。ルーズベルトの陰謀というレベルではなく、戦争は日本の選択。





スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
FC2 Blog Ranking