至高の決断―依田、山下、井山の頭脳 (マイコミ囲碁ブックス) (2007/03) 依田 紀基井山 裕太 商品詳細を見る |
同じ局面を示し、3人のプロ棋士が次の一手をどこに打つかという形式の本。
同じような趣旨の本は将棋でもある。(羽生、森内、渡辺だったと記憶)
囲碁は、依田紀基 山下敬吾 井山裕太。日本人トップクラスの3人である。
特に井山は昨年若干19歳で名人戦挑戦、おしくも3勝4敗で張五冠(現時点)にやぶれた。
今年も名人戦リーグ全勝でトップを走っており、挑戦する可能性は高い。
いまは、囲碁ファンしかその名を知らぬが、今年中に世間的に有名になる可能性は大きくあるので囲碁ファンならずとも覚えておいて欲しい若手。
私が応援する棋士の一人。
さて、この本の中身だが非常に面白い。
おもに、布石の段階での次の一手だが、プロ棋士がどのような考えで手を選んでいるかが興味深い。
しかも、唯一解というのはなく、ほとんどの場合で、次の一手が異なるのも面白い。いわゆる棋風の差というものだが、純粋に面白いなあと思う。
山下敬吾は、やはりよく言われるように厚み派で戦いを好む。依田はバランス派か。井山もバランス派だとはおもうが、若々しい。
あとは、国際戦でよくうたれる定石における日本人と韓国・中国人の考え方の違いなども垣間見ることができ、これもまた興味深かった。
ある程度囲碁が打てるようになれば、誰でも楽しめる本だろう。
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