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なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学
(2009/02/19)
池尾 和人池田 信夫

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対談方式で非常に分かりやすかった。池尾和教授は、サブプライム危機後、分かりやすい説明を新聞等で行っており注目しているが、ここでもさすがの冴えを見せている。

<アメリカ金融危機>
・金余りで投資をしたいと野需要が高まり、投資銀行が、さぶぷラインローンをもっと供給しろとモーゲージバンカーに圧力をかけ、いい加減な融資が増えた。それがちょっとやばくなると売れなくなり、在庫が評価損をもたらし、オリジネーターが破綻し始めた。

・RMBSのシニア部分は機関投資家が購入、エクイティはヘッジファンド、うれないメザニンはかき集めてCDO化。さらにCDOのメザニンをあつめたCDOスクエアードという商品もあった。CDOを買っていたのが、MMFとか、大手金融機関がスポンサーになって作ったSIV。

・日本の場合は貸しての銀行と借り手の距離が短かったが、アメリカの場合は非常に長いので、資産価値をトレースしきれず、格付けを信頼するしかない。トレーサビリティが確保できないので適正価格がつかないという問題が本質。

・CDSは本来倒産保険だから、事故に備えて責任準備金の形でもらったプレミアムのかなりの部分は積み立てる必要。それをせずに全部収入と計上していた。

・自己資本ではなく借入金で投資すればレバレッジを高められる。投資銀行のビジネス。

・最近まで財政政策を支持する経済学者はいなかったのに、最近増えているのは、今回の景気後退が大規模で、金融政策の硬化性が乏しいこと。財政政策が有効であるとの新たな証拠があるわけではないが、それに頼らざるを得ない。

<世界的不均衡の拡大>
・欧米では石油ショック後ケインズ政策を取ったがスタグフレーションを経験。それでひどい目にあったという記憶がある。日本はオイルショックを上手く乗り切り、ケインズ政策は80年代後半に実施。

・インバランスについて、日本ではアメリカの消費過剰が原因説、米では日本などは自分の貯蓄を投資に使いきれていないという、投資機会が乏しい国で米が投資機会を提供しなければ困るじゃないかとの説。

・米は浪費好きではなく、医療費が世界一高く家計支出の2割超。都市部では家賃も非常に高く、家計支出の25%。自動車がないと生活できないので、運輸交通費が12%このような固定費だけで60%。浪費癖の問題ではない。

・ITバブルが崩壊したときに、グリーンスパンは日本の状況を見て、デフレのテールリスクを過度に警戒。テイラールールを越えた金融緩和を行った

<金融技術革新の展開>
・80年代までは世界的に資金不足が基調の経済構造。不足しがちな資金の配分を行うのが金融業。
その後の金融革新。

・CCP=証券書取引と、店頭取引=相対取引=OTC オーバーザカウンター
相対でやると色々カスタマイズした取引ができるが、カウンターパーティリスクがある。外為取引は基本的に相対。

・70年代に流行ったコングロマリット化。米衰退の原因に。その後、非効率部門を解体、切り売りするときのLBOや新興企業の資金調達が盛んに。それで、米国産業は復活。そのためのファンディングの手段としてジャンクボンドがでてくる。マイケル・ミルケン

・投資銀行は企業の財務上の問題解決を手助けするのが本来の役割だが、近年レバレッジをかけて自己投資するようになった。前者の役割は以前必要。

・昔は歪みを利用して儲けるシステム。歪みは時間がたつと均整されるから、自ら歪みを作り出すようになった。複雑な商品を作って顧客を騙すシステム。

<金融危機発現のメカニズム>
・銀行はある意味脆弱な財務構造でビジネス。短期で返す必要のある当座預金などの金を元に長期投資をしており、取り付け騒ぎが起こったら危険。

・テールリスク、エージェンシー問題

<金融危機と経済政策>
・家格硬直性はケインズが捕らえるような不況の原因ではなく、何らかの原因による市場の失敗による結果。その原因を解決せずに需要を増やそうとしても対処療法。

・FEDビューとBISビュー。FEDのやり方は、あまりオーソドックスではなく、日銀のやり方はかなりオーソドックス。

・自然失業率をまずは捉える必要。

・投資機会を以下に増やすかを考えることが重要。構造改革。例えば日本の医療制度は計画経済下にあり、医師が足りていない。適切な医療サービスが供給されていない。経済の実力(水準)を向上させるのは構造改革。

・生産性を挙げなければ経済は停滞するが、日本の失われた10年は週休二日導入による、勤労時間低下とTFPの低下いう説あり。TFPの低下は、90年代の裁量的財政政策により建設業等の生産性の低い産業のウェイトが高まったこと。また、追い貸しの結果、本来は淘汰されるべき産業が生き延びた。

・バブルにより上方に乖離した経済が本来の成長路線に戻って、製作の失敗とあいまって、成長経路そのものが下方屈折したという説。

・バブルがおこるにはもっともらしいストーリが必要。新時代シンドローム、ITなど。日本も、ジャパンアズナンバーワンで成長し続けると考えられた。

・バブルという言葉が新聞上にでてくるのは91年から。

・過剰雇用、過剰設備、過剰債務の解消は01年くらいに実現。


・日銀レビューシリーズ
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